清水焼の煎茶道具の一つボーフラ　横手です。
最近は煎茶を嗜まれる方も減りましたのでこういったボーフラや涼炉、瓶掛を作る窯元も減りました。

ボーフラの言葉の響きは日本人にとっては違和感がありますが、
語源はポルトガル語の「かぼちゃ」を意味する言葉からきています。

ボーフラとは湯沸のひとつで、水を入れてお湯を沸かす道具です。
元来、煎茶の故郷、中国から伝わった湯沸が白い陶器の素焼きだったのです。
それゆえ日本でも主に白い土を使った素焼きが主流となりました。

筒状の涼炉や瓶掛にのせてお湯を沸かします。
瓶掛や涼炉にのせて使います。
ボーフラの口は急須とは違い、豚の鼻のように短くし、水きれを作りません。
素焼きですので汚れやすく、接着しても接続面に切れが入りやすいのが作るのを嫌がられる理由の一つです。

また当たり前ですがボーフラには茶葉を入れないので写真のような穴になっています。
ボーフラは急須以上に作るのが難しく、寸法や形に色々と制約があり、自由には作れません。

京都の伝統工芸士、ベテランのロクロ職人が作りましたので、
軽く、注ぎ口や摘みなどの細部まで丁寧にロクロで作り込まれています。

さすがに京焼清水焼ですと軽く仕上がっています。