大変珍しい火男(ひょっとこ)のカップアンドソーサーです。泉涌寺の窯元森俊山作の物で、お得意のお福と対になっています。
陶器の珈琲碗皿ですが、白く堅く焼き締まる仁清土を使っているので下絵で描かれた色絵がよく映えています。
色々な窯元が作っている中でも個人的に好きなタイプのひょっとこです。
青い頭巾をかぶり、目をむき口を突き出した、こっけいな表情をした男、ひょっとこ。実は家庭を守る竈の神様です。
カップの持ち手に指を通し、持ち上げてみました。軽く薄作りで長時間手に持っても指が疲れません。ひょっとこの顔の凹みの部分に口を付けます。
カップを持ち上げてみると更に描かれた火男(ひょっとこ)の顔が初めてのぞくサプライズ。
火男のお顔はカップと同じですが、手書きですので微妙に違います。目の大きさを変え口をとんがらせたしかめっ面。隣に並ぶはずのお福さんが引き立つように醜く描くのもって良しとされています。
この皿はカップの受け皿としてだけでなく、ケーキなどのデザートを載せる皿としてお使い下さい。
裏側、高台内まで釉薬がかかっているのでいつまでも汚れにくく清潔にお使いだけます。
家庭円満の神様 火男の器は、多くの福が来るというお多福と一緒にお使い下さい。
陶歴
森 俊山
大正年間より70数年にわたり、京都・東山・御寺泉涌寺のふもとで、仁清・乾山により完成された「京都・清水焼」の伝統を継承し現代感覚に反映させ、絶えず斬新な作陶を追及している。
大正6年
初代森一俊九谷焼で習得した技法で京都に窯をおこす。
昭和21年
二代森典弘
国立陶磁器試験所伝習生終了後、徳力孫三郎先生の指導をうけ、新しい意匠陶器の研究を志す。
京焼・清水焼展・青陶会作陶展に出品し、知事賞・市長賞等を受賞する。また、昭和58年には、伝統工芸士に認定される。
現在、泉涌寺地区の協同組合の理事長・全国陶磁器意匠保護協議会審査員を務め、陶磁器業界の発展に尽くす。
森 俊次
1957 京都府生まれ
1977 京都府陶工訓練校修了
1978 京都市立工業試験場陶磁器修了
1980 京展入選(以降毎回入選)
日本新工芸展入選(以降毎回入選)
1981 日本陶芸展入選
日展入選(以降8回入選)
1983 全関西展第三席受賞 (以降4回受賞)
1985 京都府画廊選抜展知事賞受賞
1986 京展美術懇話会賞受賞(以降3回受賞)
日本新工芸展新工芸賞受賞
1987 ギャラリーマロニエ個展
1988 創工会選抜展ギャラリー・ル・モンド
1989 八木一夫現代陶芸展入選
1990 美濃国際陶磁器フェスティバル入選
1991 京都府工美展優秀賞受賞
1992 京都大丸個展
1993 京都創作陶芸の流れ展(京都文化博物館)
1994 新宿伊勢丹個展
1997 日工会展日工会会員賞受賞
現在 日工会会員/京都府工芸美術作家協会会員